髙坂勝著「減速して生きる ダウンシフターズ」を読みました

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どうも、メンヘラナマポおじさん(@MenhealerOjisan)です。

髙坂勝さんの「減速して生きる ダウンシフターズ」を読みました。

いつものように、引用レビューしていきたいと思います。

目次

はじめに

 『自分らしい生き方にギアチェンジした減速生活者/ダウンシフターズ』

 「お金があれば何でも買える」と語った若手起業家は表舞台から消え、米国発のグローバル金融は、笑っちゃうほどの弱点を世界中にさらした。農業と工業の区別もなく、市場をより大きくし、より巨額のお金を流通させることに、世の中はずっと躍起になってきた。今まではGDPやお金が「豊かさ」の基準だったからだ。そして私たちは忙しくなり、家族と食卓を囲み、趣味を楽しむような日常を失い、生活の質は低下した。その憂さを晴らすかのような消費に、束の間、我を忘れてきた。『浪費するアメリカ人』の中で、米国人経済学者ジュリエット・B・ショアは、1990年代後半の米国で、次のような人たちを「減速生活者(ダウンシフター)」と呼んだ。

 「過度な消費主義から抜け出し、もっと余暇をもち、スケジュールのバランスを取り、もっとゆっくりとしたペースで生活し、子供ともっと多くの時間を過ごし、もっと意義のある仕事をし、彼らのもっとも深い価値観にまさに合った日々を過ごすことを選んでいる

生業、気ままに

 私は30歳まで大手小売業で働いていました。当時、休日は月に8日あり、年収は600万円。朝9時ごろ家を出て、還りは21時過ぎ。仕事はほどほどに楽しかったし、満足ゆく収入と肩書がありましたが、一方で、ストレスの多い日々でした。仕事の憂さを晴らすために酒を呑む日々も多かったことを思い出します。

(中略)

 今の私は、東京池袋の片隅で、わずか6・6坪ほどの小さな飲食店を営んで7年目になります。夕方18時に開店し23時30分がラストオーダーという営業時間で、日曜日と月曜日を定休とする週休二日です。

 飲食店は年中無休とか、あっても週休1日というところが多いと思いますが、週休2日なんですね。

 潤沢な時間のお陰で、そんなにお金はいらなくなりました。私の考える豊さと楽しさの秘訣は、手間暇かけることを手放さないことです。「お金をかける」のではなく「時間をかける」。もしくは「おかねをかける」のではなく「手間暇かける」。また「買う人」から「作る人」へシフトしてゆくことも大きな喜びです。こうして楽しさを追求したら、出費が少なくなりました。出費が減れば、減収しても大丈夫なため、働く時間を減らせます。働く時間を減らせれば、ますます手間暇かける時間が増えて、楽しいことが増えるでしょう。これこそがかねてからイメージしていた、暮らしと好循環のスパイラル。楽しさ追求の果てにふと気付いてみると、何があっても生き抜ける知恵が身につき、安心を手に入れていたのです。

豊かさの矛盾 more & moreからless & lessへ

 こんなにモノを持っていても、購入する前と後の興奮時以外には、満足心を得られたことがありませんでした。それどころか、ますますモノが欲しくなります。もっと高機能のモノが欲しくなります。なぜか遊びに行くことは、イコール、買い物をすること。すでにあるモノたちを使うための時間を惜しんで、更に買い物をしているのです。

(中略)

 テレビも、パソコンも、ステレオも、ラジオも、エアコンも、冷蔵庫も、複数台あるという家庭が多いかもしれません。そのモノたちを買うにはお金がいります。お金を得るには働かねばなりません。モノが増えるほど支出も増えるため、収入を上げるべく働く時間も増える。一方、1日は24時間と決まっています。1日の中で働く時間が増えれば増えるほど、買い揃えたモノたちを使う時間はますます減って行きます。しかも人は残念ながら、パソコンを打ちながら集中してテレビを楽しめません。テレビを見ながらステレオで素敵な音楽を聴けません。モノが増えるほど、それぞれのモノたちを使う時間もまた減ってゆくのです。家にモノが増え過ぎると、大きな住まいに引っ越しが必要になります。おそらく新居は職場から遠くなるでしょう。通勤時間が増えるとますます家での時間が減ります。家が大きくなっても、各部屋にテレビやエアコンやパソコンがあることで、家族が集まる時間と会話の機会が減るかもしれません。

(中略)

 そういうことに気づいていたわけではありませんが、退社を決めた日から余分なモノをどんどん処分したり、友人に譲ったりしていきました。収入がなくなるのですから当然のことでした。様々な契約も解約してゆきました。

 すると不思議な感覚が湧いてきました。モノを手放してゆくほど気持ちいいのです。それまでの自分の体が様々なコードに繋がれて身動きが取れなかったことに気づきました。

ミニマリズムに目覚めたわけですね。

捨てハイになっていたと。

捨てるのは買うのと同じくらい気持ちがいいらしいです。

「半農半X」で、好循環スパイラルに

 京都府綾部にお住まいの塩見直紀さんは、「半農半X」という言葉を作りました。「半農半X」のエックスには、「自分の天命なる仕事」を当てはめてほしいという思いが込められています。今の私の場合なら「半農半”呑み屋のオヤジ”」でしょうか。

(中略)

米や野菜や大豆を自給しているなら低収入でいいのですから、もう雇われる仕事を選択しなくてもいいでしょう。

 人生の節目も、システムにとらわれない

 ローンを組んでしまうと人生の選択肢が減ってしまう、私はそう考えます。「仕事が辛いから、解放されたい」「転職したい」「新しいことにチャレンジしたい」…という相談を受けても、家のローンを理由にして躊躇している方をたくさん見てきました。だから、住まいは借りている方がいい。

(中略)

好きな時に好きな場所に移住する自由な権利の為に、家賃を払います。

 私もまったく同感です。

この先何十年も働き続けることを約束させられるというのは奴隷契約のように感じてしまします。

いっそ生命保険かけて殺してほしい。

プランE ”ダウンシフターズ広がれ”

 システムから降り出したダウンシフターズが、新しい文明を創造してゆくかもしれません。もし、今の社会に疑問があるなら、すでにその人は先駆者かもしれないのです。新しい時代の先駆者は、そのほとんどが古い時代の劣等生や脱落者だったのですから。

ダメ人間の私は新しい時代の先駆者になれる可能性があるということですね。

なんだか希望が湧いてきました。

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