どうも、メンヘラナマポおじさん(@MenhealerOjisan)です。
ジェニファー・L・スコットさんの「フランス人は10着しか服を持たない」を読みました。
読み応え有りました。
女性向けに書かれた本なんだと思いますが、私も無駄を省いて好きな物に全力なシックな生活をしたくなりました。
引用レビューします。
10着のワードローブで身軽になる
クローゼットの扉を開くと――ハンガーがいくつか下がっているだけだった。私はとうとうパニックした。こんな狭いところに半年分の服を全部しまっておけって言うの?
嘘みたいだけど、どう考えてもそうに違いなかった。
やがてすぐにわかったのだが、この家の人たちには、これくらいの小さな収納で十分だったのだ。というのも、各自10着くらいのワードローブしか持っていなかったから。ムッシュー・シックもマダム・シックも、息子さんも、持っている服はどれも上質なものばかりだったけれど、彼らは同じ服をしょっちゅう繰り返し着ていた。
(中略)
じつは、こんな最小限のワードローブで事足りる家庭は、パリでは珍しくなかったのだ。悩んだ挙句、他の家庭にホームステイしているアメリカ人の留学生仲間にも聞いてみたところ、やはりみんなの部屋にも大きなクローゼットはなかった。ということは――フランス人はクローゼットが狭いから10着のワードローブしか持っていないのだろうか?それとも10着しか必要ないから、狭いクローゼットでも十分なのだろうか?
(中略)
けれども、パリで暮らしているうちに、10着のワードローブも悪くないように思えてきた。私がよく会うフランス人(大学の先生方や店員さんたち、それにもちろん、マダム・シックの一家とマダム・ボヘミアンヌの一家)はみんな、同じ服をしょっちゅう繰り返し着ていたのだ――それも悪びれた様子もなく、堂々と。
アメリカでは、同じ服を1週間に2回着るのはちょっと恥ずかしいし、ましてや3回なんてとんでもないと思っている。でもフランスでは、そんなのは当たり前のことだった。だって、みんなそうだから!
要らない服はどんどん捨てる
10着のワードローブを選ぶには、まずクローゼットの要らない服を捨てる必要がある。片付け終わった時には、クローゼットには10着の服(と、先ほど述べたその他のアイテム)しか下がっていないように、要らない服はごっそり処分するのが肝心。10着しか着ないつもりだけど、「念のために」他の服も取っておこうなんて思ったり、面倒がって季節外の服や余分な服をしまう場所を確保しなかったりすると、結局、クローゼットはぎゅうぎゅうのままになってしまう。けれども余分な服を捨てたり、他の場所にしまったりすれば、効果は絶大で、ごまかしが利かなくなる。
私がクローゼットを整理した時は、思い切って70%の服を処分した。我ながらよくあそこまでやった、と感心してしまうほどだ。でも、1着ずつチェックしていけば、それほど難しいことではなかった。持っている服を全部ベッドの上に広げて、ひとつずつ手にとって、いくつかの大事なチェック項目を確認することで、要らない服が捨てやすくなったのだ。
ワードローブ整理の為のチェック項目
- この服はまだ気に入っている?
- この服はちゃんと着ている?
- この服のサイズはまだぴったりで、ちゃんと似合っている?
- この服は、今の私らしいと言える?
1ヶ月実験
私が試しに1ヶ月間きっちりと「10着のワードローブ」で過ごしてみたときに、書き溜めたことをいくつかご紹介しよう。
- 朝、クローゼットの扉を開けるたびに嬉しくなる。
- 買い物欲がおさまってきた。
- 落ち着いた気分でショッピングを楽しめるようになった。
- 服がくたびれたタイミングを見極められるようになる。
- 手持ちの服を組み合わせ、何通りもの着こなしを考えるのが重要。
- 「10着のワードローブ」を念入りに選べば、結果的にいつもいい服ばかり着ることになる。
- 家でいい服を着たまま家事をするときは、エプロンをつける。
- 洗濯ものやクリーニングを溜め込むのは許されない。
- ファッションにあまりお金を使えない場合は、10着のワードローブ(コアアイテム)にはお金をかけ過ぎないこと。
定番のスタイルを持つ
フランスの女性たちは自分のスタイルをよくわかっていて、生活の様々な面においても自分らしさを巧みに表現しているように見えた。マダム・シックにも定番のスタイルがあった。クラシックでコンサバなスタイルで、カシミアのセーターやAラインのスカート、靴はフラットかローヒールがお気に入り、自分らしい装いに身を包んだマダムは、晴れやかで満ち足りた様子で、とても自然体だった。
マダム・ボヘミアンヌも自分らしいスタイルを持っていた。彼女が好きなのは(お察しの通り)ボヘミアン風スタイルで、シフォンのマキシスカートに7分袖かノースリーブのトップスがお気に入り。やはり、自分らしいスタイルから逸脱することは、めったになかった。二人とも自分らしさをよくわかっていて、それに心から満足していた。どちらのマダムも、着る服が決まらなくて、クローゼットの前でイライラしている姿なんて、想像もできない。
まとめ
- 本当に気に入っている服だけを着よう。自分によく似合って、自分らしいと思える服を着よう。
- 自分のスタイルを確立すれば、どんな服を買うべきか迷わなくなる。
- 「自分をどんな人間として印象付けたいか」を考えて、服を着る。
- どんなスタイルのおしゃれをしたいのか、自分の心の声に耳を傾けよう。着た服がにあうか似合わないかは、自分の心の奥でちゃんと分かっているはず。
上等な食器を普段使いにする
マダム・シックの家では、いつも一番良い食器を使っていた。毎晩テーブルには素晴らしい陶器とクリスタルのタンブラーが並んでいた。特別な時だけとっておきのグラスを使うなんてことはしない。いつだってクリスタルを愛用していた。彼らにとっては、自分たちの為に特別な物を使うのは当たり前のことだった。それに、一番良い食器を並べると、ありきたりになりがちな食卓の風景も華やいで見える。そうすると、毎日が特別になって、贅沢な感じがした。
予算内で一番良い物を選ぶ
この章を読み終わったら、何もかも捨てて、新しい物を買い揃えたくなってしまっただろうか?でもお間違いなく、私が伝えたいのはそういうことではない。買い物をするときには、一番気に入った物を買うにしても、予算内に収めることが大事。常に自分たちの買える範囲内で一番良い物を選ぶのが賢明だ。やはり、なるべく質の良い物を買った方がいい。
(中略)
必要なのは、下調べと品質を見極める確かな目。嬉しいことに、いつも自分なりに一番良い物を使っていると、自然と目が肥えて、品質を重視するようになる。
いつも一番良い物を使って、毎日を素敵な気分で過ごそう。持ちものも振る舞いも、最高のレベルを目指そう。そうすれば、ありふれた日常が特別になって、人生がもっと面白くなるから。
まとめ
- 一番良い物を「もったいないから」と取っておくことはやめる。毎日一番良い物を使おう。
- 家で一番良い部屋は、特別な時や来客用にしないで、どんどん使おう。一番良い部屋こそ自分たちで使うべき!
- 家を掃除して綺麗に片づけ、良い物だけ取っておくようにする。
- 何かを買うときは、予算内で一番良い物を買おう。収入以上の出費をしないように、いつも予算を頭に置いておく。
- いつも良いマナーを心がけよう。特に身近な人たちに対しても忘れずに。
- 毎日、ひとりのときでも、自分らしく生活を楽しむための工夫をしよう。そうすることで、素敵な暮らしのセンスが身についていく。
散らかっているのはシックじゃない
- 家のどこを片づけるべきか見極める。自分に正直になること。
- 焦らずに、散らかっている場所をひとつずつ片づけよう。期限を決めても良いけれど、無理にいっぺんに終わらせようとしないこと。
- クローゼットや引き出しやカップボードは整理しておこう。引き出しが不要な物でいっぱいになっているせいで、日用品をきちんとしまえない場合が多い。
- 物を買う量を減らす。本当に必要な物しか買いに行かない。
- 家族全員を片づけに参加させる仕組みを考える。みんなが同意して協力することが大事。
- 散らかり物が山積みにならないように、郵便物の処理やファイリングはできるだけすぐに行う。
- 規律ある暮らしを心がけ、何でも決まった置き場所に戻すようにする。
物質主義に踊らされない
- 毎日の買い物をするときは、衝動買いを防ぐために買い物リストを持っていき、現金で払う。
- 「10着のワードローブ」を実践して、服を買いすぎないようにする。
- 店員の押しに負けて服を買わないこと。要らないと思ったらきっぱりと断ろう。見栄を張らずに、賢い決断をすること。
- 自分の持っている物の価値を再認識して、大切にしよう。
- 大きい買い物をするときは急がない。数日待って、それでも本当に欲しいか確認する。
- 家のリフォームや修理を行うのは、金銭的に余裕のある時だけにする。
- 自分のお金の遣い方を振り返ってみよう。持っている物を喜んで使うこと。
教養を身につける
パリで留学生活を送っていた私は、生まれて初めて、大好きなテレビ番組や、病みつきになってしまうゴシップ雑誌などの、くだらない娯楽から遠ざかった生活をしていた。そんなことに時間を使うよりも、私は美術館に行ったり、本を読んだり、留学生仲間たちと人生について語り合ったりした。パリに来るまで、あれほどたくさんの文化的なイベントに参加したことはなかった。まるで心のデトックスみたいな感じで、とても充実した気分だった。
(中略)
そのうち気がついたのだけど、私たちが知的な生活に目覚めたのは、たんに学生だったからではない。だって私たちはカリフォルニアでも学生生活を送っていたのだから。でもアメリカにいると、テレビとかゴシップ雑誌とかつまらないポップソングとか、とにかくやたらと誘惑が多すぎるのだ。
パリに来て私たちの生活が知的な刺激でいっぱいになったのは、私たちがフランスの文化にどっぷり浸っていたせいに違いない。アメリカではセレブ大好きの消費主義のカルチャーのせいで、薄っぺらな娯楽が巷にあふれ、もてはやされているけど、フランスでは全く違う。たとえばマダム・シックがアームチェアに座ってだらだらと「カーダシアン家のお騒がせセレブライフ」を観ながら、「USウィークリー」をめくったりするなんて、絶対にあり得ない。マダム・シックがテレビを観ていた姿すら記憶にないほどだし、間違ってもゴシップ雑誌なんて読むはずがない。
ささやかな喜びを見つける
- 日常のありふれたことに喜びを見出せば、毎日がハッピーで楽しいことがいっぱいになる。
- 面倒な家事や雑用は、自分なりに楽しみながら片づける工夫をしてみよう。
- (どんなことがあっても)人生を前向きにとらえることが大切。ユーモアのセンスも忘れずに。
- その時やっていることを最大限に楽しむには、五感をフルに生かすこと。
- 焦らずに落ち着いて、1日中慌ただしく過ごさないようにしよう。本気でそう心がけていれば、その時やっていることに集中して取り組めるようになる。
質の良さにこだわる
- 生活の様々な面で質の良さにこだわり、素敵な暮らしを心がけよう。
- 食べ物や衣服や時間の過ごし方にこだわる。
- 質が良くておいしい物に詳しくなろう。
- 下調べをして買い物をする。顧客のレビューを参考にし、企業や商品についてもよく調べてから買おう。
- いつも毅然として、ユーモアのセンスを忘れずに人生に向き合い、どんな経験も意義深いものにしよう。
- 家族や友達と一緒に過ごす時は、かけがえのない時間を過ごす。
情熱を持って生きる
パリで暮らしたあの日々から、素敵に暮らすための秘訣をたくさん学んだけれど、中でも私にとって一番大きかったのは「情熱的に生きる」ことを学んだことだった。
あなたさえその気になれば、日々のささやかな出来事が特別になる。すべてはあなた次第なのだ。笑いや友情、アート、知的な探求、そして喜びに溢れるとき、人生は素晴らしい物になる。毎日いろんなことに感動しよう。毎朝ベッドから出るとき、あなたは2つの選択肢のうちどちらかを選ぶのだ――何も考えずにただ用事を片づけながら、ぼんやりと1日を過ごすか、それとも、どうせ何かをやるなら熱心に集中して取り組んで、状況の良い時も悪い時も、そこから何かを学ぶか。
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